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「どうした?顔が引きつっているぞ」
そりゃ引きつりもするわ。
なんせ、まったく気配のない背後から声を掛けられてんだからな。
「あんた、なにもんだ?」
「マサ、魔使いだ」
「魔使いぃ?」
なに訳分からんこと言ってんだ、この中年は。
なんて、思っていると熱を持った物体が頬を掠めながら、後方へと飛んで行った。
マサの手からは、プスプスとタイヤが燃えた時のような音を出している。
「納得いったか?次はお前の自己紹介だ」
「お、俺は梁嶋 東吾(やなしま とうご)だ」
「特殊能力は?」
「な、なんだよそれ」
いつもなら馬鹿か?なんて言って挑発するのに、さっきのを見てからしようにもできない。
「は、まさか最弱人種って言われる地球人かお前」
「お、おう」
「はーはっはっはっはっ!!」
マサは俺が言った言葉に対し、狂ったように笑った。
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