~第一章 希望へ~

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私達はあれからずっと泣き続けた……。 軽く一時間は過ぎていて……、私以外は酷い表情ながらも落ち着きを取り戻していた。 「……俺、ちょっと違うクラスを見て来るぜ。」 「……オレも行く。」 そう言って立ち上がった翔に続いて劉牙も教室を出て行く。 教室には未だ涙の止まらない私と顔を歪めた紅が残された。 「……月。」 ポツリとそう聞こえたと思った瞬間、グイッと引っ張られる感覚。 ……私は紅に抱き寄せられたようだ。 「……泣きたいだけ泣けばええ。」 優しく……子供をあやすように話掛けるその言葉に、止まりかけていた涙が再び溢れる。 あんなに泣いたのに、いつになったら私の涙は止まるのだろう…? 翔と劉牙はもう泣くのを止め、現状を把握しようとしているのに。 紅も本当は二人と行きたかったんじゃないかな……? 泣いててごめんね……。 迷惑かけてごめんね……。
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