~第三章 闇に包まれし街~

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窓の隙間から入り込む光が、私を深い眠りから目覚めさせた。 砂漠の気候のせいか被っていた布団の暑さに耐えきれず、バッと飛び起きる……。 「うわー、暑い……。」 ポツリと呟き部屋におかれた時計を見る。 8時だ。まだ時間があるのを確認した私は、風呂場へ向かった……。 身体中にまとわりつく熱を冷ますように、少し冷たいシャワーを浴びる……。 ジャージャーと水の音だけが響く部屋に、昨日と同じ寂しさを感じる。 「鈴……絶対見つけるから、待っててね!」 そしてお礼が言いたい。私を守ってくれたことに……。 いつも側にいてくれることに。 私は風呂場から出ると少し早く下のロビーへ向かうことにした……。
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