地味と変人

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地味と変人

朝1番の新幹線に世良さんと乗り込んだ 『こんな仲だから緋代ちゃんでいいか?』 『私は世良さんが呼びやすい』 『映画の男といい年下男といいドMだな(笑)』 『みたいですね…私にはあまり合わないかな』 『しっかりこき使ってるじゃないか、ハムスター預けたりさ。使えばいいんだドM男は』 『私と世良さん並んだら世良さんのほうが綺麗ですよね…駅で見つけた時オーラでてましたよ。芸能人みたいな』 『よく言うよ…緋代ちゃんは羊の皮被った狼』 『なんですかそれは…』 『とにかくおもしろい』 『はぁぁ…』 あなたも変人ですよと言いたかった。私もそうだけど 派手な変人と地味な変人。多分見た目もそうだろう 京都まで私はいろいろ世良さんの仕事の話しを聞いた 鬱病の話しや自分は昔引きこもりであったとか それでもこの人まだまだ私に隠してる事はたくさんあるはずだ 『世良さんは謎がいっぱいですね。ただわかるのは変人で自由気ままな人ってくらい』 『俺は単純な奴だよ。あまり予測不可能じゃない。でも君は不可能だ(笑)』 『自分でも改めてそう思います、最近は…』 世良さんに会うまではただの運の悪い地味女だと思ってた でも結構悪質な地味女だと私は自覚したのだ
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