地味女は意外と…

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週末、佐々木さんが私を飲み会に誘ってくれた 『みんないちど藤川君と呑みたいってね。いける?』 『ええ…いいですよ』と私は答えた なんで私なんかと呑みたいのか不思議だった 金曜日の夜に指定の店に行った。男女10名くらいいて、みんな明るく迎えてくれた 『庶務課の影の課長だもんね』と佐々木さんが言った 『だって藤川さんしか、パソコンやらコピー機やら使いこなせないんじゃね(笑)』 『移動願い出してうちにきたらいいのに』 なんだかんだとうるせー奴らだ…結局うちの庶務課馬鹿にしてんじゃない 嫌いな仕事だけど一応このオッサン達にはパソコンくらいはマスターさせなきゃと考えてた。こんな風に言われるからオッサンはひがんでるのだ 私はにこにこ地味な相槌をうちながら笑ってお酒を呑んだ なんか人の悪口を肴に呑んで騒いでるコイツらみてると、やっぱり世界が違うなと思った これが普通であるならば私はそこそこの地味でいようと… これが普通であるならば私に普通は勤まらないと… マンションに帰るとサラミがゲージをガラガラ回していたまだまだチビのくせに回るのは一人前だ 水を新しく取り替えて、糞やら綺麗にして週に一度の掃除完了 待ってたご褒美にヒマワリの種。これはカロリーが多いから気をつけてる お前はいいね…とついでに頭撫でたら噛まれた… オツムは悪い子ちゃんだ 明日は休み…日曜日は動物園…さて明日は何しようか
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