魔の刻印

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ナイツ「あれ・・・生きてる?ヘヴン?ファラ?」 ナイツが目を覚ました時にはどこかの陸地にたどり着いていた。 ナイツ「体が・・・動かないや・・・?」 ナイツの意識はもうろうとしていた。 ナイツ「もう・・・俺、死ぬのかな?」 「まだだ」 ナイツ「誰・・・?」 「私はヘルガ・クロスロード。ヴァンパイアだ」 ナイツ「ヴァン・・・パイア?」 ヘルガ「そうだ・・・少年よ、生きたいか?」 ナイツ「もう・・・疲れたよ・・・」 ヘルガ「お前は疲れたかもしれないがお前にまだやるべきことがある」 ナイツ「やるべき・・・こと?」 ヘルガ「あぁ」 ナイツ「どのみち俺は・・・死ぬよ・・・」 ヘルガ「いや、まだ死なない・・・」 ヘルガはナイツの左手のひらに短剣で十字架を刻んだ。そして自分の左手のひらにあった十字架をさらに上から刻んだ。 そして・・・ ヘルガ「少年よ・・・生きろ・・・復讐の時は、近い・・・」 ヘルガは自分の左手のひらとナイツの左手のひらの十字架を合わせた。 ヘルガの血が・・・ヴァンパイアの血がナイツの体内へと注ぎこまれる・・・ ナイツ「うぅっ!・・・うわぁぁぁぁ!!」 これが人間がヴァンパイアになるための唯一の方法。勿論素質のない人間だったら即死だ。 ナイツ「あ・・・あぁ・・・あぁぁぁぁぁ!!」 そして右手のひらにはヴァンパイアの紋章、通称"魔の刻印"が・・・ 魔の刻印は右手のひらにあるが、力をつけることによって徐々に右腕、体と増えていく。 ナイツ「あ・・・あぁ・・・う・・・」 ヘルガ「これで少年もヴァンパイアだ・・・まずは傷の手当てだな」 ヴァンパイアについて軽く説明しておこう。 ヴァンパイアに十字架は通用しない。 ヴァンパイアは人間より長く生きられる。 ヴァンパイアも心臓をさされたりしたら普通に死ぬ。 強化魔法を使わずとも身体能力は高い。 昼でも動くことできる。しかし太陽光に当たっていると人間と同じ身体能力になってしまい、寿命も縮む。 ヴァンパイアは普通の食事もとるが、血を飲まないと死ぬ。
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