ブルーグレーの夜明け

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君のためなら僕は消えてもよかった 跡形もなく海に消えてしまいたかった ブルーグレーの夜明け砂浜に一人 引き潮が今あの日をさらうよ さらさらと指の隙間砂が落ちても 君の手のぬくもりはそう優しく残る 僕に関わる人は失なうだけと きっと無駄と全部拒絶していた日々よ 君のためなら僕は消えてもよかった 跡形もなく海に消えてしまいたかった ブルーグレーの夜明け砂浜を歩く 波音が今あの日を眠らす ありふれた子供騙しみたいだけれど ナギの葉を君に一枚不意に渡した二人 離ればなれになりはしないと そっと信じた二度と無くしたくない夢よ 君のぬくもり僕は抱きしめたかった 何も言わずに深く抱いてしまいたかった ブルーグレーの日々に光が射し込む 君の笑顔が心を照らすよ ずっと自分に嘘をついてた やっと分かった君に出逢って 傷つけたことわざと突き放したこと それでも君の手をはなさなかった ブルーグレーの夜明け涙がこぼれた 引き潮が今あの日をさらうよ 那岐(宮田幸季)
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