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カリカリ……
かじったドングリをぷっくりとした頬に溜め込んでいく幽々子。
「こうして蓄えられればいつでも食べられるわね~♪」
カリカリ……ポリッ
途中、口の中で突然違う感触を感じた幽々子でしたが、特に気にせずにドングリを頬張っていました。
しかし……
ガリガリ……ガッ……カッカッ……
「いたっ……あら?歯がない……?」
気付けば幽々子はまた別の姿に変身していました。
口は長い歯を失った代わりに小さく鋭いクチバシ。身体もいつの間にか灰色のふっくらした胸と大きな羽を持っています。
今度はどうやらハトになってしまったようです。
さっき食べていたドングリの中にハト豆でも混じっていたのでしょうね。
「これなら外にも出られるわ~」
幽々子は羽を広げて白玉楼を抜け出し、ウキウキしながら人里の方へと飛んでいきました。
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