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「だから私達が貴方を見張っているのよ。」
リナは呆れ気味に言うと、病室のドアを指差す。
「成る程、抜かりは無いって事か。」
ハリスは落胆して残念そうに言う。
病室のドアの前では、三人の青年と二人の女性の姿がある。
そのうち一人は、紅色の短髪、赤色のTシャツに緑色のジーンズとラフな格好を着た端正な顔立ちの青年だ。
名前はフレア・ティユーズ(年齢不詳)。
今は人の姿だが、真の正体は焔を司る神獣、フレイムケルベロス。
ハリスの召喚獣なのだ。
「ずうーっと突っ立ていても退屈なだけだぜ。」
フレアは面倒臭そうに文句を言った。
「フレア様、我慢して下さい。僕達がこうして見張ってなくてはハリス様がまた病室から抜け出してしまいますよ。」
フレアにもう一人の青年が困ったように言った。
白銀色の肩まである長髪、眼鏡を掛けており、白い装束を着た端正な顔立ちの青年。
彼はシルビア・ノーラン(年齢不詳)。
やはり人の姿をしているが、真の正体は氷を司る神獣に仕える従者、スノーウルフだ。
ハリスの召喚獣であり、医学知識豊富で医師免許を持っている。
旅していた間はハリスの容態をシルビアが診ていた。
「…少しでもサボったら、リナ様に地獄を見せられのは貴様だ。」
文句を言ったフレアに対して、三人目の青年は淡々と言う。
漆黒の長髪、黒い装束を着た端正な顔立ちの青年。
名はエリック・ルクセンブルク(年齢不詳)。
人の姿をしているが、真の正体はダークフェニックス。
闇を司る神獣のダークドラゴン、リナの従者であり、ハリスの召喚獣。
「じっ地獄…。分かったよ見張ればいいんだろ見張れば!」
フレアはエリックに言われた途端、真っ青な顔をした後に不貞腐れたようにムスッとして二人からそっぽを向く。
「それにしても、旅している時はのんびり出来なかったけど、ハリスが皆と一緒に国に戻ってからは普通にのんびり出来るようになったね。」
ドアの向かい側にあるソファーに座っている女性はにこやかに笑って言う。
金髪のロングヘアー、金色の装束を着た女性は一見小柄な身長と童顔な顔のせいで少女に見えるが、これでもれきっとした大人の女性だ。
彼女はラミア・パネル(年齢不詳)。
人の姿をしているが、真の正体は光を司る神獣ホーリードラゴン。
ハリスの召喚獣でのんびりする事が好きなお気楽能天気。
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