暝夜の泉

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緑黄色の短髪、首には骸のマークのアクセサリーをつけ、緑色のTシャツ、焦茶色のジーンズを着た本来なば端正な顔立ちの青年。 名はハルカ・クイックス(年齢不祥)。 人の姿だが、真の姿は雷を司る神獣エレクトリックバード。 ハリスの召喚獣で、気さくで爽やかな性格だから皆のムードメーカーだ。 青緑色のウェーブ掛けてある肩ぐらいの髪を二つに縛っており、黄緑色のゴシックドレスを着た端正な顔立ちの女性。 名はイオン・エリザベス(年齢不祥)。 人の姿だが、真の正体は雷を司る神獣ハルカに仕える従者のスパークフォックス。 外見とは裏腹に暴力的な性格だ。 「ハルカ、その顔は一体どうしたの?」 聞かなくても分かるが、聞かずにはいられなかったのでハリスはハルカに尋ねた。 「イオンに一応起こして貰ったんだけど、中々俺起きれ無かったんだ。」 ハルカは苦笑いしながら言う。 「いくら起こして差し上げてもハルカが起きませんでしたから、私が実力行使をしてハルカを起こして来ましたわ。」 イオンはクスクス笑いながら言う。 …毎度ながら思うけど… …いくら女性とはいえ、イオンだけは絶対敵に回したく相手ですね。 …つぅーか神獣の従者じゃなくて魔獣の女帝だろ…。 ……。 …まさに触らぬ神に祟り無しだな…。 ハリスはげっそりしながら、シルビアは青ざめ、フレアは呆れ果て、エリックは無言のまま、レミルはしみじみそれぞれそう思った。 「あわわっ…アリス様…。」 十代くらいの少年が、リナと険悪な雰囲気で睨み合ってるアリスを見てあたふたしている。 緑色の肩まである長髪を一つに縛り、紺色の執事服を着た端正な顔立ちの少年だ。 少年の名はエミリオ・パンプス(年齢不祥)。 人の姿だが、真の正体は緑を司る神獣アリスに仕える従者のビースト。 ハリスの召喚獣で控え目な気が弱い性格のせいでアリスに振り回され放し。 ビュオオッー 「!?」 不意に一陣の風が駆け抜け、皆は目を瞑り風の風圧に耐える。 風がやんだ所で上空を見上げるとそこには十代くらいの少女と神父服を着た青年を背中にのせた巨大な白いのドラゴンの姿があった。 白いドラゴンはゆっくり頭を屋上に下げた。 そして少女と青年は白いドラゴンから屋上へ降りる。 二人が屋上に降りたのを確認すると、白いドラゴンはたちまち青年の姿になり屋上に着地した。
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