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それを聞いた桐生は、顎を右手でおさえ、考える素振りをした。
「うーん、ちょっと痛めつける必要があるって事か?」
その言葉にシンジは頷き、桐生に話した。
「かなり抵抗するでしょう。 でも、こっちには兄貴がいるんだから、大丈夫ですよ!」
シンジは歯を見せて笑った。
それを見た桐生は、『フッ』と鼻で笑い、シンジに向かって言った。
「お前、あんまり無茶するんじゃねえぞ。」
そう桐生から注意を受けたシンジは頭を掻いた。
「へへ!悪い事してんのは、アイツ等の方ですから、問題ないっすよ。」
そう言い終えたシンジは、思い出したかのように人差し指を立て、話を続けた。
「それに、俺らよりよっぽどカタギ泣かせてるって話ですよ。
…で、そいつ等の事務所はココの五階です。
早く行きましょう!」
桐生は頷くと、背中を車から離し、組んでいた手を解いた。
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