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「とりあえず、このスコアカードを見て欲しい」
そう言って新浦は、さっきまで眺めていたスコアカードを俺に差し出した。
言われるままに俺は、そのスコアカードをぱらぱらめくってみる。
「201△年4月2X日
JABA 京都大会
会場: 皇子山 球場
大坂生命 321 000 000| 7
京極ガス 000 532 02X|12 」
「 201△ 年6月X日
都市対抗京滋奈地区第二次予選
会場 : 西京極球場
マキハウス 301 000 000| 4
京極ガス 000 412 12X|10 」
「 201△ 年8月2X日
都市対抗本戦第一回戦
会場 : 東京ドーム
京極ガス 000 325 4|14
(京都市)※7回コールド
ちらやか銀 120 000 0|3
(東根市) 」
「 201△ 年9月X日
都市対抗本戦第三回戦
会場 : 東京ドーム
新横浜石油 000 010 004|5
(横浜市)
京極ガス 000 100 000|1
(京都市) 」
ぱっと目に付いたこの 四試合をとってみても、野球の試合らしく見えるのは最後の、都市対抗でENESSA に敗れた試合だけであり、あとは全て京極ガスが二桁得点を挙げて快勝・・・・・・いや、 “ 怪 ” 勝している。
何故、 “ 怪 ” なのか。
この四試合全てにおいて、京極ガスの得点は全て四回以降であり、三回までは無得点、しかも詳しく見ると無安打・・・・・・つまり、打者一巡を丸々棒に振っているのである。
そして。
四回以降の 5~6 イニング(ちらやか銀行戦に至っては7回コールド!)の間に 、敗れた ENESSA 戦を除き最低 10 得点、最高で 14 得点という大量得点を一気に上げているのである。
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