残念な奴が倒せない

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  「見ての通り、 奴らの打線は四回以降、不自然なくらい大爆発している・・・・・・これは俺の推測だが、三回までの間に何か・・・・・・ 木下曰くの “ 下ごしらえ ” をしているのは間違いない。 それが何か、と言うことまではスコアカードからは読み取れないが・・・・・・」 そう言って、新浦は頭を抱えてため息をつく。 もしこの傾向が今回の試合にも当てはまるなら、あと 一イニングの後、我らが先発・五月女はあの残念な連中の前になすすべなく炎上する、ということになる。 先のケースで ENESSA だけがそれに当てはまらなかったのは・・・・・・ ・・・・・・単純に、 ENESSA のエース・アズナブル翔が “ 神 ” だからに他ならない。 そうなる前に、この三回 の表裏の間で何とか奴等の秘密を暴かなくてはならない。 この三回のうちに・・・・・・ 「あっ ! 」 俺は思わず声を上げた。 「どうした深山 ?  何かわかったか ? 」 新浦が俺の顔を覗き込み、答えを求める。 俺は満面のドヤ顔で、奴にこう答えてやった ―― 「 答えは簡単。奴らが四回以降に本気を出すなら ―― ―― 三回でこの試合を終わらせてやればいいんだ !! 」 次の瞬間。 「はぁ ? 」 「ちょっと深山サン !?  遂に頭おかしくなったぁ ? 」 「もともと頭が良いとは思ってませんでしたが、ここまで馬鹿だったとは ! 」 久々に、新浦、カナ、辻の “ 残念トリオ ” による “ ジェットストリームアタ (ry” が炸裂するが、俺は構わず話を続ける。 「馬鹿なのはてめぇらだろう! コールドだよコールド! コールドゲーム!! 確か今大会は7点差つければコールドだろ!?」
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