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「をい新浦」
「なんだ深山よう」
「なんか放送席から、 “ 残念 ” の叫びと、歌詞がでたらめな “ エアー○ンが倒せない ” が聞こえてきた気がするんだが」
「気のせいだろ・・・・・・それよりあれ見ろよ」
「ん ? 」
新浦が指差した方角は、一塁側のスタンド。
「いまさらガラガラのスタンド見たって・・・・・・ん !? 」
そこはもはや、 “ ガラガラのスタンド ” ではなかった。
華やかな衣装を纏ったチアガール。
太鼓のセッティングに余念のない応援団。
そして、 京極ガスのチームカラーである「紫」の団扇やスティックバルーン、レプリカユニフォームなどを身に着けた観客達が、次々と席を埋めてゆく。
「全てにおいて、 “ ここからが本番 ” ってわけだな」
新浦が、みるみる “ 紫 ” に染められてゆくスタンドを眺めながら一人呟く。
“ 本番 ” か。
どうせ “ 本番 ” なら、あのダグアウト真上の列の下から三番目の、ツインテールと巨乳 を揺らして踊るロリっぽい チアの娘と “ 本番 ” したいもの・・・・・・ぐふっ !!
「また試合中にろくでもないことを」
「ホント深山サン、ロリ巨乳好きだよねぇ ~ 」
「その観察力を他に生かせないものですかねぇ」・
・・・・・ヲイ “ 残念トリオ ” 。
もまいらこそその勘の鋭さと瞬発力を他に生かせないものか・・・・・・
・・・・・・うん、あれだ。
女子二人はこの試合の為に生かす必要があるな、うん。
「おしこっちも “ 本番 ” だ・・・・・・カナ、ブルペン行くぞ」
するとカナは何を思ったか、急に顔を赤らめ、
「え、ほ、 “ 本番 ” って・・・・・・試合中に !? そ、それもブルペンでなんて・・・・・・やっぱ深山サン変態だよぉ !! 」
はぁ ?
すると辻もまた、顔をすっかり赤らめ、怒気を込めて叫ぶ。
「いくら大量リード してるからって、試合中に、神聖なスタジアムでそんなことを・・・・・・不潔通り越して “ 下衆の極み ” です !! 」
はぁぁ !?
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