~第零章~別世界への逃亡

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魔王は王座の間の出口に向かって歩き出した。 「あとは頼む…息子にはお前たちが必要だ…立派に育ててくれ…」 「魔王さま…はっ!」 炎帝は何者かの気配を感じ、出口の方へと顔を向ける… 「くくく……これで終わりだな…魔王よ…さあ我聖剣に切り裂かれるがいい…」 そこには不気味な笑みを浮かべる勇者の姿があった。 「いけ…私が引き留める…息子は魔法陣の場所にいる…頼んだ…」 「魔王様……すみません…行くぞ皆!」 五帝達は泣きながら王座の奥の魔法陣へと走って行った。 「…せめて息子と私の素晴らしい仲間たちに幸福を…」
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