弱気な魔王

～第二章～初めての街～

「うわ～でかいね～…」

シルキが街の大きな門を見あげる。シルキの近くにはフウカが付いており同じく大きな門を不思議そうに眺めている。

「そちらは軍専用の門ですよ。こっちの小さい門がそうですよ。」

スーラがシルキとフウカに手招きしながら読んでいる。三人の姿はクリーム色のコートをかぶっておりあまり目立たないようになっている。

「こっちの小さい所で入城確認を済ませましょう。これを…」

スーラがシルキ達に白いカードを渡した。

「これって…ギルドカード？」

「そうです。いちおあなた様のも登録させていたんですよ。それは身分証明にもなりますのでなくさないでくださいね。ちなみにランクはFです。」

スーラはシルキ達を連れて少し小さい門に歩いて行った。
門には武装した兵士が検査をしていた。