無の住人

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静かな人混みに 慌てて神話が 顏を出す 目覚めはいつも 海の底 誰にも気づかれずに 静かに昨日を待つ 呆れた日々の中で やっと見つけた 奈落の地上 けれど終わらないのが 無限の回路 壊れた空の 無数のパズル 見つけても見つけても 終わらない旅 明日が見えない 古い過去 それでも進み続ける いつまでもいつまでも 太陽が 月が 僕を嘲笑い 雨をしとしと 降らせては 醜い心を鎮火する そして再び嘲笑う 無い物ねだりに あてはなし 探し探され 無の世界
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