鬼ノ快楽

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鬼ノ快楽

閻魔の鎧を 身にまとい 死者の魂 喰らいつく 影をさがして 鬼の衆 突き進むは破滅の道 煉獄轟く黒い刻 百花繚乱の 怒号なき神の呪い 陰と陽が入り交じる 名もない万華鏡を覗く 針に落として 奈落に落とす 夜明の蝶が牙を剥き 日暮の蟻が角を生やす 無限の輪廻が世を犯す 閻魔の鎧を 身にまとい 死者の魂 喰らいつく 朱に染まる 彼岸花 一つ摘んでは 君のため 二つ摘んでは 鬼のため 摘めば摘むほど 重くなる やがては潰される 奴らはそれを望んでる それが悲しき世の定め 血の涙をすする 邪推の心 我を忘れて三日三晩 赤い枯れ木に 骸が咲きほこる 死者が嘆くは 鬼の喜び 地獄に華を裂かせましょう
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