2/8
前へ
/57ページ
次へ
――人間界 夏の東京。天照第一高校(テンイチ)は部活動に力を入れている高校だ。 そこの1年B組の浅間総司は勉学も体力も中の中。まさに普通の男子だった。唯一、違うのはかなりのいじめられっ子だったこと。 不良A「おらぁ」 不良が放ったパンチは総司の左頬にクリーンヒットした。総司は砂埃を上げながらガラス戸に叩きつけられた。 総司「う、」 夕暮れの校舎。聞こえるのは野球部の練習している声と吹奏楽部の演奏のみ。他の生徒はもう家路についている頃だった。 不良B「先輩~俺にも殴らせてくださいよ~。」 不良A「へっ、お前もどSだなぁ」 二人の不良は顔を見合すと上機嫌で話しはじめた。 総司「か、帰らないと・・・親が帰ってくる・・・」 総司が言いかけた瞬間、総司の腹に不良の蹴りが入った。 不良B「うるせぇんだよ!オメェの親が帰ってこようが俺たちの知ったことじゃねぇし。」
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加