白い蝶

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 ぼんやりと、僕は目を開けた。放心状態で天井を見つめる。 「――夢?」  意識がはっきりとしない。《夢》と呼ばれるものに支配されてしまっている。夢にしては、ひどくリアルだった。――悲しい。まるで、肉親を奪われたかのような―― 「……ああ……」  僕は、人知れず泣いていた。
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