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そう言って、メイドに私の着替えを用意させ、メイドに
「アリスの着替えを手伝ってあげて下さいネェ~♪」
そう言って部屋を出て行ったわ。
自分も着替えをして出掛ける為に。
着替えが済んで暫くしてからコン、コンとドアをノックする音が聞こえたの。
「はい。」
ガチャッと扉が開き、顔を覗かせたのは帽子屋さん。
「どうやら用意、出来たみたいですネ、アリス。」
ニッコリと微笑んで入ってきた彼は、紳士に私の手を取り
「アリスさえよければ、城までエスコートしますヨ。」
と言う。
「えぇ、お願いしようかしら?」
それに素直に甘えることにしたの。
「やはり君にはエプロンドレスが一番似合いますネ…。どんな服を着ていようと、アリスがまた、この世界に居てくれることが、ワタシにとっては嬉しいことですネ。アリス…どこにも行かないで下さいヨ?」
あ、今の彼は昔を懐かしむような顔をしていたわ。
昔のこの世界にいたときの私は、どんな感じだったのかしら?
不思議に思って訪ねてみる事にしたわ。
「ねぇ、帽子屋さん。」
カクッと首を傾げて
「何ですか?アリス。」
そう言って私を見つめたわ。
「昔この世界にいたときの私は、どんな感じだったのかしら?」
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