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「アリス、そんな所に立っていないで…お茶会に参加したら如何ですかァ?紅茶くらいは煎れてあげますからネ~。」
と帽子屋さんらしき人は私の名前を読んだ…?
「私、自分の名前を教えたかしら?それに、私の名前は…何だったかしら?」
とぽつりと呟いて居ていると、帽子屋さんらしき人が席を立って私の隣に来ていた。
「はぁ…アリス、ワタシが主催のお茶会に参加できないとでも言うのですかァ?」
溜め息をつかれた。
「え!?あ…違うわ。参加しても"君は招待していない"と言われるのが落ちかしら?と思って参加するのを躊躇っていたの。」
と苦笑しながら言うと
「そんな事はナイですから、さぁ…アリスもお茶会に参加して下さいネ~?」
と帽子屋さんは微笑み、手を差し出した。
私はその手に怖ず怖ずと手をのせる。
席まで面倒くさがりな筈の帽子屋さんがエスコートしてくれたの。
「おっ?アリスも参加するのか!?アリスなら大歓迎だぜ!」
と迎えてくれた三月ウサギ。
「…アリス、戸惑ってる?」
とさっきまで寝ていた眠りネズミが聴いてくる。
「え…?どうして?」
と訪ねると
「アリスが、帽子屋主催のお茶会に…自分から参加しようとしないから。」
と眠そうに言った。
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