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少女の中に 何人もの人格が居ました その中の1人が 過去の記憶を持ったまま 闇の刀に貫かれました その人格は 一番表に出ている女の子でした 今彼女はベッド代わりの棺に入り 半身を失い 風化しようとしています 守り役である別の男人格は 元は表に出るのを嫌い 喧嘩しか脳がありません 生まれが 闇サイドだったからです 彼は変わり 光となった 主と人格達を守る為 自ら戦闘に赴きます しかし 彼女だけ守れなかった 彼は悔しさでいっぱいになりました 彼も表に出るようになり しかしいつも少女の立場を悪くする言葉ばかり紡いでしまいます この体さえ守れないのか… 断片である人格1人でも 失いたくはない… 彼は無力感に泣きました 涙が無ければ 少女はもっと傷つかないで済んでいたかもしれない 涙があるから 空しさを感ぢる 無力さを感ぢる 至らなさを感ぢる 彼は嘆きました この身すら守れないのか と 消えそうな少女よ どうか 戻って来ておくれ どうか 消えないで居ておくれ どうか またその笑顔を 見せておくれ 彼は願います 他の人格も 主も 皆 願います どうか 消えませんように いつか 回復しますように 必ず 帰ってきておくれ
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