2:ポット

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「それより、今日は何だかいつもより騒々しい気がするっしょ。何かあったのかっしょ?」 聞きながら俺は自分の座席に向かった。 教科書の類は学校に置きっ放しなので手ぶらだ。荷物を置きたいとかではなく、教室の出入り口に突っ立っているのは落ち着かないのだ。 茜も俺の斜め後ろを付いて来る。 「面白い噂が流れているのよ。皆、その話で持ち切りってわけ」 席まで来たが生憎と周りの席は埋まっていた。 自分だけ座るのも気が引けたので、机に体を預けて会話することにした。 「噂? どんなことだっしょ?」
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