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「先生。」
突然後ろから声をかけられ、朝長はびっくりして飛び上がった。
後ろを振り返ると、そこには桜木がいた。
「先生、何してるの?」
「あぁ、丁度帰ってるとこだ。」
「そっか。その絵…見てたの?」
「ん、あぁ…この桜木って…」
「私だよ。小4のときに金賞とったときの。」
「あ、そうなのか。すごいな。うまいじゃないか。」
「本当?ありがとう。」
桜木は照れている様だった。
「じゃ、帰るから。お前もこんな時間に出歩いてないで、早く家帰れよ。」
「うん。」
朝長は桜木と別れ家路を急いだ。
生徒との会話なんて面倒くさいだけだ。
そんなことを考えながら。
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