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そう考えて、腹黒丸出しの笑みを浮かべた。
風が意外に心地よく、ばたばたと髪をなびかせながら、自分が落ちて来た場所を見上げた。
バッツの反応が楽しみだなあ、ほら、飛び降りてきた。
ん?
飛び降りてきた?
上から自分目掛けて飛び降りてきたのは、バッツだった。
予想外の展開に混乱していると、いつの間にかジタンはバッツに包み込まれていた。
大丈夫、落ち着いて、おれがいるから、大丈夫、大丈夫。
バッツはそうぶつぶつと呟いている。お前が落ち着けって。
自分を包み込む腕は、がくがくと震えていて。
バッツの行動に、乙女の様に胸をときめかせていると、いつの間にかデジョンに飲み込まれていた。
そして次元城の上に戻ってきた。
バッツは俺を包み込んだまま硬直していて。
「…ああ、そうか。でじょんがあったな、そうかそうか。じたん、だいじょぶか?」
「あ、ああ、うん。」
「そか。よかっ、た。」
俺の無事を確認して安心したのか、そのまま気絶してしまった。
おいおい、俺はこのままか?
まあ、悪くはないけど。
あいを感じました。
(意地悪も程々にしてやろう。)
→あとがき
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