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愛をもらうのも一苦労(小話)
「きす」
「…は?」
「きーすっ」
「…しろと?」
こくこくと大袈裟に頷くのは、顔が赤いのをごまかしているのだろう。
かわいいなあ。
「…で、なんだっけ?」
「なっ…何回も言わすなあほっ!!」
「ははっうそうそ。」
甘え下手なんだから、ほんと。
髪を撫でてから、そっと唇を重ねると、尻尾が揺れる音がした。
ただ単に、ぬくもりが欲しいだけなのに。
甘え方なんて知らないから。
(愛をもらうのも一苦労)
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