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大学生の先輩でアパートのお隣さんでもある雲雀恭弥は大学の、そして彼の働くカフェのアイドル的存在であった。
先輩が学食で大好きなハンバーグ定食を一口頬張れば回りからは黄色い声が飛び交うし、伸びをしながら眠たげに欠伸をし瞳に涙を浮かべた時には授業中にもかかわらずどこからともなくカメラのシャッター音が聞こえてきた。
しかしそれで驚くのはまだ早い。彼の働くカフェでは連日のように熱烈な信者が雲雀さんと、もう一人のバイトの人、そしてイタリア人パティシエを目当てに押し寄せるらしい。イケメン揃いのそのカフェは開店前にも関わらず長蛇の列を成し、やっとの思いで店内に入った女性は皆、ケーキの美味しさとイケメンの接客に頬を真っ赤に染め、そして惜しむように店を出て行くのだと言う。
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