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しかし妙である。 今日は水曜日で、先輩がバイトが入っている日は月、水、金。シフトが変わった様子は無かったし、それにお昼を一緒に食べた後、午前で授業の終わりだった先輩はバイトとだと言って食堂を後にした。先輩が嘘をつくようには思えないし、たとえついたとしても理由がない。案外、先輩も定休日だったことを忘れて、家に帰ったのかもしれない。先輩は少しおっちょこちょいなところがある。きっとそうに違いない。 「悪いな、今日は休みなんだ」 考えがまとまって、家路につこうとした時、後ろから声をかけられた。振り向くと、そこには金髪の、妙に顔の調った男が立っていた。
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