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「っけ!何が野蛮人だっつーの。
自分たちが1番タバコ大好きで昔はタバコを押し進めてきてたくせに、何のスイッチが入れ代わったのか今や体に悪いから辞めましょうつって、どこでもなんでも禁煙にしてNYなんか吸うとこありゃしない。
映画もタバコを避ける時代?馬鹿言ってんなよって感じだ。」
時差ぼけで眠たいのと、すっかりヤニ切れした頭がくらくらする。
俺達兄弟の親はお互いに連れ子である。
とはいえ、俺たちの両親は籍を入れる事なく内縁の夫・妻の間柄になる。だから二人はお互いを尊重しあって、お互いを信じて愛し合っている。
時々、居場所がなくなるのが難点だ。
そんな両親を俺は遠回りして出会うべくして出会った人だという。それは二人だけがわかる苦労があるからこそ言える言葉。
形に捕われない二人は本当に素敵だと思える。
「兄さん、明日なんだけど・・・。」
「解ってる。ちゃんと行くさ。」
「良かった。来なかったら多分、春菜怒るからさ。」
苦笑しながらも春菜の話をする時はどこか嬉しそうに見える。
「あ、兄さん寄っていくところある?」
「んー?特にない。」
「じゃぁこのままホテルで良い?」
「マイケル、薬局寄って。」
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