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日差しが暖かくなりはじめた3月のある日、ユリたちは卒業の日を迎えた。
長い式典を終えて、教室に戻ってくる面々には泣き顔の者はなく、みんないつもと同じようにはしゃぎながら会話に花を咲かせていた。
高校の卒業式なんてそんなもんだ。
いつもと同じように学校に来て、いつもと同じように友達と会話をし、そして別々の道へ巣立っていく。
ユリもそんな皆と同じ卒業式を迎えるはずだった。
だが、彼女には1つだけ、卒業する前にやらなければならない事があった。
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