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ドイツの水。
仕事が終わった。
自前のボルヴィックを片手に給料を受け取りママに挨拶をした。
『お疲れ様!それドイツのお水でしょ?うちの娘もよく飲んでるのよ~』
『そうなんですか?お疲れ様でした~』
ボルヴィックはドイツ産かいな?
まあいいや。
エレベーターに乗るとお姉さん二人に挟まれた酔っ払い客がいた。
客の片手には水割りが入ったグラスが
(゚д゚;)
な、なんで?
初めて見たぞ、こんなおっさん。
おっさんは私のボルヴィックをガン見。
き、気まずいっ!
『こんなところに水が!』
エレベーターの静けさをおっさんの一言がかき消す。
『ダメよ!』
止めるお姉さん。
『あんた、水をくれ!』
おっさんはグラスを差し出した。
『あ~いいっすよ。全部あげますよ。』
水はもう四分の一しかなかったのでドボドボとグラスに注いでやった。
『あんた優しいな~!博多は良い所だ~!俺は博多に来て良かったー‼』
おっさんはグラスを掲げて叫んだ。
『すみません』を連発するお姉さんと叫び続けるおっさんを背に私は中洲を後にした。
水だけであんな喜べるなんて…
羨ましいよ…(´Д`)
ちなみにVolvicは
フランス産だった。
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