絵描き少女。

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僕の病室は一人用の個室だった。  高校に入って間もない五月の上旬、交通事故にあってしまったのは今思っても不運の一言だった。 大通りの交差点で赤信号を無視した小型トラックに跳ねられた僕は、全治6ヶ月と告げられた。  両足の複雑骨折は想像以上に不便で、車椅子がなければ移動することもできない。 僕は入院当時、病院とはなんて不自由で退屈な場所なんだと思っていた。  しかし、入院したことに感謝することもある。 あれは、入院から半月が経った五月半ばのことである。
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