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「翔希君、大丈夫、大丈夫だから」 ナースは優しく翔希を包み込むように抱き締めた。 「お…母…さん?」 抱き締められた感じが母親に似ていたのか、大人しくなった。 「辛いよね…こんなに小さいのに…良く頑張ったね」 ナースはそう言って抱き締めながら泣いていた。 「…………スーッ」 落ち着いたのか、翔希は眠ってしまった。 その後、翔希の親戚が集まった。 「全く…迷惑な話だぜ」 「ほんとよ!あんな子を引き取るのはお断りよ」 など、翔希を引き取る話になっているが、皆嫌がっている。 「しゃあない、それじゃ、じゃんけんで決めよう」 「賛成ね」 大人達は子供を引き取るじゃんけんを始めた。
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