━始まり━

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しばらく歩くと…   「彼女~待って~!」   馴れ馴れしい声がした。   私は少し緊張したが、 振り向かずに歩いた。   「なぁ~まってや!! ちょっと助けてほしいんやけど…」   関西弁…?   私は足を止めた。   「お!! ありがとう!! 新宿駅はこっちでえ~の?」   20歳位の男の子がニコニコ聞いてきた。   「は、はい。 こっちです…」   「ほんま?   おーい!! 拓也~ やっぱりこっちやて!!」   そう言うと、少し離れた所にいた、男の子がこっちに歩いてきた。   私のそばにくると無言で頭を下げた。   180…はあるかな。 身長の高いスラッとした男の子だった。
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