📖甲板にて…

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王子達の方を見る。 止まる事なく繰り出されるキオの攻撃をことごとくヒューイが受け流す…その繰り返し。 傍目には、確かにヒューイがキオを軽くあしらっているように見えなくもない。 「ねぇ、どういうルール?」 「武器はダメッス。キオっちは魔法もダメ。純粋なる拳と拳のぶつかり合い!!」 「血湧き肉踊る漢(おとこ)の祭典だぜえ!!」 キメ! と揃ってポーズをキメる2人…。 なるほど… こいつらはバトルマニアか…。 「で、相手の顔面に決定打を入れた方が勝ちッスよ」 …顔面? それを聞いたディアナは自分の財布から出したゴールドを見習い君の箱に入れた。 もちろん「K」と書かれた方に。 「10口ね。ヨロシク!」 「ぅお!?まいどッス!」 それを見たステアが「アラ?」っとディアナの側に寄ってきた。 「フフ、ディアナちゃんたら…愛よね」 パチリとウィンクをするステア。 対して、ディアナはフフンと胸をそらして不敵に笑った。 「甘いわねステア」 「え?」 「なんなら、100口賭けたって構わないわ」 『ぇえええ!?』
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