📖甲板にて…

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コレが聞こえていた一画からどよめきが起きた。 そして一瞬の沈黙の後に、その視線は一斉に見習い君の方を向く。 「おっと!賭けの変更はできねッスよ!」 そう言って見習い君はサカサカとマストの上に駆け上った。 彼らの視線は今度は王子達に向く。 戦士としての体躯が出来上がっているヒューイに比べ、キオは小柄でまだまだ少年の域を脱していない。 実際の戦闘を見ても、前線で斬り込んでいくヒューイに対し、キオはあくまで後方支援に撤している。 なのに、 王女は迷う事無くキオに賭けた。 (これは…コレは何かある!) 皆、一様に思ったところでマストの上から見習い君が叫んだ。
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