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「何が自然だよ……何が勉強だよ……何が受験だよ……何が愛で何が運命で何が尿意で何が便意なんだよ……あちぃ……」
既に歩き始めて30分。最後の三言が本音です。あぁ……野グソって……気持ちいいのかなぁ……。
とりあえず、そこら辺の草むらで尿意だけでも消し去ろうと思い少し公道から脱し、草木の生い茂る中へ突入する。
「蜂とか蛇とか蜘蛛とか百足とかカメムシとか白蟻とかマングースとか宇宙人とか妖怪とか女の子とか絶対に現れませんように……っと」
ジッパーを降ろし、見るも悲惨な自分のイチモツを辺りに晒しだす。幸い虫や爬虫類の類は姿を見せない。
「ふぃ~……」
至福の一時。便意は目的地に着くまで我慢するとしよう。
そう思っていた矢先。
ガサササッ……
「ここまで来れば…………」
草むらから白いワンピース姿をした女の子登場。
「…………」
チョロチョロとイチモツから流れ出る排泄物。いわゆる尿。
「…………」
硬直して動けない俺。
俺のイチモツを好奇心一杯の無垢な瞳でがん見する、まだ背の低くあどけない顔をした可愛いらしいワンピース姿の少女。
「…………(くすっ)」
小さく笑うと少女は走り去って行った。
「…………」
長い長いおしっこは俺の羞恥心も一緒に垂れ流し、ようやく収まってくれた。
俺は何事もなかったようにジッパーを戻し、雑木林から出る。
知らず知らず涙が溢れ出していた。
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