†雨音さん†

5/54
前へ
/235ページ
次へ
プリントを配り終わると神妙な顔つきで担任が、あたしの顔を見つめ口を継ぐんだ。 その担任の表情に違和感を感じながら黒板を見つめる。 「えー…吉川が…」 …―え?吉川って実花の事だよね? 言いにくそうに担任が呟く。 「昨日から帰っていないそうだ…親御さんも連絡がつかなくて心配してる」 …―嘘?だって昨日は、いつも通り別れたのに。 「南、何か知らないか?」 みんなのざわめきが一瞬で静まった。
/235ページ

最初のコメントを投稿しよう!

184人が本棚に入れています
本棚に追加