†雨音さん†

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休み時間の度に実花に電話をかけてみても呼び出し音だけが虚しく鳴るだけだった。 クラスメイトも心配して電話をかけてみたり他のクラスに実花の居場所を聞いたりしてくれたけど何の収穫もない。 「千尋…すぐに帰って来るって」 みんなが落ち込むあたしを励ましてくれる。 「うん…ありがと」 早く実花に会いたい… 気まぐれな実花だから、どこかでサボってるだけで明日になったら普通に来て、いつもみたいにくだらない話で笑い合える… あたしの胸の中の嫌な予感は気のせいだって自分に強く言い聞かせた。
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