プロローグ

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 「マサ、眉間に皺が寄ってる」 「シュン…」 雅人の真似をして、眉間に皺を寄せる、男子生徒。雅人とは違い、校則通りの服装。短めの髪に、芝犬のような優しい顔。雅人の幼なじみである、春賀俊弥。 「昼飯、食おうぜ。冬眞を迎えに行かなきゃならねーし」 「その必要はないよ」 ひょい、と廊下側の窓から顔を覗かせる男子生徒。燃えるように朱い髪が特徴的である。 「冬眞!いきなり出てくんなよ。ビビる!」 雅人の言葉に「ごめん」と言いながら、軽々と窓を越え教室内に入る。長い髪を揺らし、ふう、と一息。髪の派手派手しい色とは対象的な垂れ目。雅人と俊弥の友人である、風間冬眞。
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