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昼食を食べ終え、次が移動教室の冬眞は教室に帰り、俊弥は小腹がすいたと言って購買に行ってしまった。
教室に残された雅人は、特にやる事も無いので、机に突っ伏して寝ていた。
「会長ー」
「あ?」
誰かの声に、のっそりと頭を上げる。頭を覚醒させ、声の主を捜した。
「これ、生徒会の資料。高野先生が会長に渡しといてってよ」
ふっ、と笑う男子生徒。二年生の書記の誰かだった気がするが名前が分からない。むしろ、思い出せない。
「あー、分かった。ご丁寧にどーも」
手をひらひら振って、机の端に置かれた書類を見遣る。視界の邪魔なので、書類をわしづかみにして、机の中に突っ込んだ。
―あ、思い出した。あいつ、和馬だ。一条和馬。
先程、自分を訪ねてきた男子生徒を頭に思い浮かべる。ぼんやりとした頭は、それ以上考えれず、再び机に突っ伏した。
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