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そうは言い放つダンテではあったがその悪魔が発する殺気は並みのものでない事はわかっている。
謎の悪魔「キシャァァァ!!」
アグニ「何奴!?」
ルドラ「我らの邪魔をするとは!」
アグニとルドラは高く飛び上がり、謎の悪魔に強烈な斬撃を食らわせた…いや、食らわせつもりだった。謎の悪魔は一瞬で姿を消した。
アグニ「ど、どこへいった?」
ルドラ「どこだ?どこだ?」
かつてダンテと互角の闘いを繰り広げた程の力を持つ二体の悪魔も得体のしれない者に恐怖を覚えずにはいられなかった。が、それも少しの間だった。先の悪魔が頭上に現れ、アグニの胴体に噛み付き、ルドラを踏んでいた。
アグニ「ぐ、ぎゃぁぁぁぁ」
アグニの身体はあっさりと噛みちぎられ、飲み込まれた。
ルドラ「あ、兄者ぁ!」
もがけばもがく程、ルドラの身体は物凄い力で踏まれていく。そしてアグニ1体を食し終えた悪魔はルドラに噛み付き、また食事を始めた。
ルドラ「ぐ、が…ぐ…ぎゃ…あ…にじ…」
ようやく食事を終えた悪魔の身体がもう一回り大きくり、巨大な2本の角が生えた。どうやら他者を食い、成長する悪魔のようだ。2体の悪魔の持っていた剣はダンテの近くに転がっていた。
ダンテ「ディアボロス……」
ダンテは謎の悪魔をディアボロス(悪魔)と呼んだ。名前に悪魔と名付けさせるほど、この悪魔は凶悪なものだった。
ダンテ「で、お前ら身体がなくなっちまったがどうする?」
アグニ「そうだな。というか迫真の演技であっただろう?」
ルドラ「奴も騙されておる」
ダンテ「あ~まあまあだな。しかしお前らの身体喰わせたせいででかくなっちまったがな」
ダンテは転がっていた2本の剣と会話していた。そう、アグニとルドラの本体は2体の持つ剣だった。
ダンテ「大体お前ら、俺の魔具になっただろうが。何で身体持ってたんだ?」
アグニ「…はて、何故だ?」
ルドラ「わからぬ。だがお前を倒すように誰かに言われ、見てみれば身体が復活していたからのう。従ったまでだ」
ダンテ「んな理由で従うな」
アグニ「まぁよいではないか。ひとまずきゃつを倒さねば」
ルドラ「倒さねば」
ダンテ「OKだ。久しぶりに使わせてもらうぜ。先に言っておくが…喋るな」
アグニ「……」
ルドラ「………」
ダンテ「イイ子だ。さて、随分待たせたな。ここからは二人の時間だ」
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