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バージル「では貴様はせっかく顔出してやったというのに不満というわけか?」
ダンテ「バージル…あんたまでいるとはな。それもあの時の姿で…。魔界のお偉いさんがまた悪巧みしてんのか?」
バアル「奴もスパーダの息子だったのか」
ダンテとバアルは構えを解いた。今まで二人の剣はネロがずっと止めていたままだった。
ネロ「ハァハァ…全く…構えくらい…さっさと解いてくれよ…」
モデウス「お久しぶりですね、ダンテ。そちらの方は?」
ダンテ「ん?あぁ、坊やか?ネロって言うんだ。どうやら親父の血族らしいぜ。まぁ…なんとなく見当はつくがな」
ネロ「………」
バージル「ダンテ、俺の刀はどうなった?刀の魔力は感じているが」
ダンテ「閻魔刀か?それならそこの坊やが」
バージル「何?こんなどこの馬の骨ともわからぬ奴に俺の閻魔刀を渡したのか?」
ネロ「馬の…骨だと!?おい!」
ダンテ「まぁ俺より坊やが持ってた方がイイと思ってな。何より坊やが必要だとよ」
バージル「ふん。甘い奴め。小僧、閻魔刀は返してもらうぞ」
バージルが手をかざすと閻魔刀が現れた。
ネロ「何!?閻魔刀が!おい!あんたがダンテの兄貴か?」
バージルはネロを無視して続けた。
バージル「ダンテ、スパーダも渡してもらおうか?」
ネロ「おいっ!」
ダンテ「それはどうにもな。あんたの事だ。また魔界への道を開きかねない」
バージル「スパーダの力があれば魔界を支配できる。欲するのは当然だ」
ネロ「貴様…我を無視するとは…」
ネロの背後に突然青白い悪魔が現れた。
バージル「…ダンテ。アレはなんだ?」
ダンテ「坊やの中の悪魔の力だ。(…やっぱり魔力が乱れているな)」
バアル「あの小僧…やはり面白いな」
モデウス「兄さん…そうのんびり眺めていられませんよ。あのネロという子…何か不安定な力を感じませんか?」
バアル「む…確かにそうだな。己の力を制御出来ていないのか?」
モデウス「おそらく。ですが、彼が未熟なわけではないようです」
バアル「問題は潜在的な力の方か…モデウス、小僧から目を離すな」
モデウス「わかりました。ですが、兄さんがダンテとまだ闘うというなら話は別ですが」
バアル「安心しろ。あの小僧の力を見たくなった。ダンテと闘うのはそれからでも遅くはないだろう」
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