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~MISSION 5 冥界の激闘1 バアル、モデウス~
バアルは円形の部屋に出た。壁には一面、鏡のようなものが飾られている。
バアル「ここからは悪魔の気配がしないが…あの扉から出るか…む!?」
扉に封印がかかった。部屋中のライトが点灯し、また消えた。どうやら壁中の鏡は反射鏡のようだ。バアルは背後に殺気を感じた。
バアル「こ、これは…俺?」
バアルの後ろに立っていたのは…自分の影だ。かつてダンテが倒したドッペルゲンガーという強敵だ。ドッペルゲンガーは二本の剣を構ええ向かってきた。
バアル「面白い。冥界の王も中々楽しませてくれる。いくぞ!」
バアルはドッペルゲンガーの剣撃を軽々とかわし、背後に回り込む。
バアル「もらったぁ!…なにっ!?」
バアルの剣は確かにドッペルゲンガーをばっさりと斬った…はずだったが、ドッペルゲンガーは意に介さず剣を振り回してくる。
バアル「剣は効かぬというのか!?何か弱点があるはずだが…影…暗闇…ライト…そうか!!」
バアルは辺りを見渡した。一部の壁にスイッチのようなものが付いている。
バアル「あれだな!!」
バアルはスイッチに向かって走った。背後からはドッペルゲンガーが追ってくる。バアルがスイッチを作動させると、部屋中のライトが点灯した。ドッペルゲンガーは光をまともに浴び、苦しんでいる。どうやら光が弱点のようだ。バアルはトドメの二振りを放った。
バアル「楽しませてはもらったが俺を真似たところで魂が込められていない剣技では勝てん」
ドッペルゲンガーは砂となり崩れ落ち、封印されていた扉が開く。
バアル「あのネロとかいう小僧…生き残っているといいが」
バアルはそう言いながら扉に入った。
その頃、モデウスは神殿の広間のような所に飛ばされていた。
モデウス「ここは…どこでしょう。あそこの扉から出られそうですね」
奥の扉へ向かおうとすると、狼の鳴き声が聞こえた。
モデウス「狼?他にも何かいますね…扉が!?」
扉が封印され、閉じ込められてしまった。そしてどこからともなく狼が2頭現れた。
モデウス「あなた達は確か…フレキ、ゲリですね?…という事は私の相手は…」
黒い炎が発生し、中から骸骨騎士のような悪魔が現れた。その姿は見るからに悍(おぞ)ましい。
モデウス「かつてスパーダと闘い敗れた魔界の戦士…ボルヴェルク」
ボルヴェルク「………」
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