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モデウスは一瞬で姿を消した。ボルヴェルクは辺りを見回す。モデウスは左側から現れ、上から剣を振り下ろす。ボルヴェルクは先程の様に姿を消し、モデウスの背後に再び現れる。
モデウス「そう何度も同じ手は効きませんよ」
モデウスは一瞬でボルヴェルクの頭上まで飛び上がり、ヘルムブレイカー(兜割り)を繰り出す。ボルヴェルクは剣を頭の上で横にし、攻撃を防いだ。
モデウス「やりますね」
モデウスは後ろに飛び、距離を離す。
モデウス「そろそろ決着をつけましょう」
ボルヴェルク「………」
二人の姿が一瞬にして消え、部屋の至る所で剣を打ち合う音、そしてそれに伴った衝撃だけが響く。何度か打ち合った後、二人は再び姿を現した。最後の一撃を見舞うべく、二人は走った。
ボルヴェルク「!!!」
モデウス「ハァァァァ」
お互いに横薙ぎを放つ。二人ともほぼ同時に打ち込んだように見えたが、わずかにモデウスが早かった。ボルヴェルクが膝をつく。これでボルヴェルクも砂となって消えるだろう。モデウスは床に刺さったままの自分の剣を抜いた。
モデウス「良い闘いでした。アラストルがなければ負けたのは私だったかもしれな…!?」
ボルヴェルクは砂となるどころか再び黒い炎に包まれて消えた。それ以来現れなかったがどうもおかしい。
モデウス「まさか…実体?彼はまだ死んでいないのか?」
考えれば考えるほど謎なのだが今はそれどころではない。ネロが気になる。
モデウス「こうしてはいられませんね。ネロの様子が気になります。急がないと…」
モデウスは何か不吉なものを感じ、急いで次の部屋へ向かった。
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