~MISSION 6 冥界の激闘2 ダンテ、バージル~

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~MISSION 6 冥界の激闘2 ダンテ、バージル~

ダンテは廃墟と化した街に出た。どうやら冥王の力で作られた異空間のようだ。 ダンテ「一人一人別々の扉に入れたって事はそれぞれ相手がいるって事だな?」 バージル「もしくは潰し合いをさせるというのも考えられるのでは?」 バージルだ。本物であるかはわからないが、ここでのダンテの相手は彼という事らしい。 ダンテ「久しぶりに兄弟喧嘩でも始めるのか?」 バージル「なに、貴様も少しは腕を上げたであろう。それを確かめようと思ってな」 ダンテ「ふぅ…この状況で兄貴と喧嘩とは…あんたも物好きだな」 悪魔の声「ふふふ、見つけたぞ逆賊スパーダの息子達よ」 バージル「!?」 ダンテ「この声は…」 紫色の火柱が凄まじい勢いで噴き上がった。そして中から巨大な悪魔が飛び出し、ダンテとバージルの目の前に着地した。 ダンテ「あぁ?蜘蛛野郎か?それともフォルトゥナにいたベリアルとかいう奴か?」 炎の悪魔「ベリアル?違うな。我が名はアゼル。冥王により力を与えられし者だ」 アゼルと名乗ったその悪魔の姿はかつてダンテが葬った悪魔と非常によく似ていた。上半身はフォルトゥナで闘った炎獄の覇者ベリアル、下半身はマレット島で闘った蜘蛛型の悪魔ファントムのようだ。どちらも炎による攻撃を得意としていた悪魔だった。おそらく冥王がその二体を合成したのだろう。 ダンテ「全く…冥界の王は悪魔の合成なんて変な趣味もってやがる」 バージル「雑魚と雑魚を掛け合わせたところで所詮雑魚は雑魚だろう」 アゼル「小僧がぁ!潰してやろうか!!」 ダンテ「前も煩かったが合体した分、余計に煩くなったか?」 バージル「ふ、なら別々にしてやれば少しは大人しくなるのではないか?」 バージルは閻魔刀で斬りかかったがベリアルだった上半身には傷一つつかない。どうやら合成した段階でファントムの強靭な外骨格が上半身をも覆っているようだ。 アゼル「そのような刀では傷一つつかぬわっ!」 アゼルは紫炎を纏った大剣を出し、バージルに向けて振り下ろした。 アゼル「フハハハ、口ほどにも無い」 バージル「確かに。図体がでかいだけにスピードもイマイチだな」 アゼル「何っ!?」 バージルは大剣が振り下ろされる瞬間に一瞬で元の位置、ダンテの隣まで下がっていた。
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