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フロスト二体はぶつかって倒れた。ネロは飛び上がり上からレッドクイーンのアクセルを思い切り捻り、重なっているフロスト二体を上から突き刺した。フロスト達は悲鳴を上げ、次第に溶けていった。
ネロ「ふぅ…ここからはどうやって脱出するんだ」
ネロは脱出出来る場所を探しているとある人物がいた。
ネロ「あれはまさか…クレド!」
ネロが見つけた人物、それはまさしくフォルトゥナで命を落としたキリエの兄、クレドだった。
クレド「ネロか…」
ネロ「クレド、あんたも生き返ったのか?」
クレド「どうやらそのようだな」
ネロ「何がどうなってるかわからないが、とりあえずよかった。脱出場所を探そう」
クレド「残念だがそれは出来ない」
クレドの魔力が高まり、姿が変わった。あのフォルトゥナで闘った…クレドがアンジェロ(天使)と呼ぶ、隻翼の悪魔の姿に。
ネロ「クレド…あんた…」
クレド「貴様はここから生きては出られん。ここが貴様の墓場だ」
クレドは右手に持った大剣を振り下ろす。ネロは後ろに下がりかわす。
ネロ「待ってくれ!あんたと闘いたくない。どうしてまた闘わなくちゃいけないんだ!?」
クレド「貴様が…貴様がいなければキリエは教皇に利用される事はなかった。キリエが危険な目に遭ったのはネロ!貴様の忌ま忌ましい悪魔の力のせいだ!」
クレドは巨大な槍を出現させ、ネロに向かって投げる。ネロはデビルブリンガーでキャッチし、投げ捨てる。その隙にクレドはネロの眼前まで移動し、大剣を振り回す。ネロはレッドクイーンで防ぐのが精一杯だった。
ネロ「やめろ!やめろやめろやめろ!やめてくれ…」
クレド「ネロ、ネロォ…ネェロォォォ!」
ついにはレッドクイーンもエクスカリバーも弾き飛ばされ、無防備で膝をつくネロ。
ネロ「アンタとは…闘いたくない…キリエが…キリエが悲しむ…」
クレド「遺言はそれだけか?ならば散れっ!」
クレドが剣を振り下ろす。
ネロ「キリエ…俺は…」
モデウス「まだ諦めるには早いですよ!」
クレド「何っ!?」
クレドの振り下ろした剣はモデウスがアラストルで防いでいた。
クレド「貴様っ!何者だ?」
バアル「すまんな。今その小僧に死んでもらっては困る」
ネロは膝をつき、下を向いて力無くうなだれている。
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