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~MISSION 8 封じられた力再び~
ダンテ「おや、魔界から戻ってきちまったのか?」
扉を開けるとそこには見覚えのある風景が現れた。人間界、それもダンテの住む街だ。
バージル「戻ったわけではなかろう。僅かだが魔力を感じる」
ダンテ「ああ。全くもう少しマシな部屋を用意しろってんだ…(このホテル…奴と闘った場所か)」
バージル「ここにも冥界の王はいないようだ。さっさとこの部屋の番人を探して片付けるぞ」
??「せっかく来たんだ、ゆっくりしていってくれよ刀のダンナぁ…」
ダンテ「やっぱりお前か…やれやれ面倒だな」
バージル「誰だ?」
小柄な男が現れた。僅かながら魔力を感じる。どうやら悪魔のようだ。
??「久しぶりだなぁ、ダンテぇ。隣はアンタの兄貴のバージルだよなぁ。よろしくバージルのダンテぁ。俺ぁシドってんだ」
バージル「低級悪魔風情が…まぁいい、この部屋の番人を探している。居場所を教えてもらおう」
シド「イーヒヒヒ」
バージル「何が可笑しい?さっさと言わないと貴様の首が飛ぶぞ?」
シド「いやねぇ、その部屋の番人が俺様ってわけなんだよ」
バージル「貴様が?フン、面白い事を言う」
ダンテ「またあの力か?懲りない奴だな。俺に負けただろ?」
シド「以前闘った時の俺と思うなよぉ」
バージル「何でもいい。とっとと終わらせるぞ」
シド「へっへ…兄貴の方はせっかちだなぁ。まぁいいや。じゃあ見せてやるぜぇ…かつて魔界でも恐れられた、アビゲイルの力を!!」
バージル「アビゲイル?」
ダンテ「何でも昔封印された魔界の王に匹敵する力を持った悪魔らしいぜ。まあそれなりに強かったがな」
シドが魔力を溜めるとその小柄な身体が巨大化し、より悪魔らしい姿に変化した。
アビゲイル「へっへっへ…これがアビゲイルだぁぁぁ!!」
アビゲイルが叫ぶと大気が震えた。放出する魔力の量が尋常ではない。魔界で恐れられたというのも嘘ではなさそうだ。
バージル「ほう…少しは楽しめそうだな。多少見れる面になったぞ」
アビゲイル「ヒーヒッヒ…そんな事いられるのも今だけさぁ…いくぜぇぇぇ」
アビゲイルがバージルに向かって走り、右手で薙ぎ払う。衝撃波でバージルのいた場所がクレーターのように削れてしまった。
アビゲイル「グヘヘ…ぺしゃんこに潰れちまったかぁ?」
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