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~MISSION 9 最強の力~
ネロ、モデウス、バアルの三人は扉から出た途端、何か嫌なものを感じた。
ネロ「な、何だここは…」
モデウス「ここは確か…」
バアル「俺達が身体を取り戻した場所、すなわち…」
モデウス「冥王の間…」
冥王「よくぞ、たどり着いた。裏切り者共よ」
三人「!!!」
冥王は三人の前方の椅子に腰掛けている。
ネロ「お前が冥王…」
冥王「そうだ。我は冥界の王ハデス。貴様らが冥界で闘った悪魔も全て我の作り出したものだ」
ネロ「何が目的だ!?」
ハデス「スパーダの血族、及びそれに関わる全ての者の抹殺だ」
ネロ「何っ!?」
ハデス「まだ二人来ていないようだが…まぁいい、まずは貴様らから殺す。さぁ、死合の始まりだ!」
ハデスが手をかざすと三人の足元に黒炎が吹き上がる。三人ともその場から飛びのく。
ネロ「いきなりかよ」
バアル「フン、こんなもの…」
モデウス「油断しないで下さい!次が来ますよ!!」
ハデスは頭上から黒い雷を落とす。それをかわされると地面から巨大な黒い氷の結晶を次々と発生させる。
ネロ「ちっ、炎に雷に氷かよ。賑やかだな」
バアル「奴め…玉座から一歩も動いていないぞ」
モデウス「しかし、隙が無い。何とか隙を作らないと…」
ネロ「じゃあこれでどうだ!」
ネロはブルーローズに魔力を込めてチャージショットを放つ。
ハデス「ふんっ」
ネロ「ダメか…」
ハデスは自分の周りに黒い火柱を発生させてチャージショットを防いだ。
バアル「背中が…」
モデウス「ガラ空きです!!」
バアルとモデウスは剣を振り下ろす。が、ハデスは身体の周りに黒い風を発生させて攻撃を防ぎ、二人を弾き飛ばした。
バアル「何て奴だ。全く隙が無い上に様々な属性の攻撃を使えるのか…さすが冥界を統べる王だな」
ハデス「そうだ。ここには様々な悪魔の魂がたどり着く。我の欲する力は全て手に入る。我に一撃でも当ててみろ…さすれば本気で相手をしてやろう」
ネロ「言ってくれるぜ」
バアル「ふん、ならば本気にさせてやろう。モデウス!小僧!いくぞ!」
モデウス「はいっ」
ネロ「わかってるっ」
三人は火柱をかわしつつ、ハデスに接近する。今回も黒い風に阻まれてしまった。ネロは弾き飛ばされた体勢のまま、ブルーローズに魔力を込めて構える。
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